16号族の代表馬について書きます。
何といってもビワハイジの子供たちでしょう。
まずはブエナビスタです。
ブエナビスタはスペシャルウィーク産駒の牝馬で、大舞台の
瞬発力勝負に強い馬でした。牡馬の一流馬相手に天皇賞秋、
ジャパンカップを制したのは圧巻でした。16号族の牡馬は少し
じりっぽくなりがちですが、牝馬のSS系は切れます。
ブエナビスタとワンツー決着したレッドディザイア、ヒカル
アマランサス、アパパネと同着でオークスを勝ったサンテミリオン、
オークス、アメリカンオークスを勝ったシーザリオ、と牝馬の
SS系に活躍馬が目立ちます。今年の桜花賞馬ジェンティルドンナも
16号族のSS系ですね。
ビワハイジの子供たちに話を戻します。アドマイヤジャパンが
ややじりっぽさのある馬だったと思います。ただ相手が
ディープインパクトだったので生まれた時代が
悪かったこともありますが。
アドマイヤオーラ、現役のトーセンレーヴは気性のせいかマイラー
っぽいですね。後者は今週のマイラーズカップに登録がありますが
有力馬の1頭です。
他の牡馬では、母父SSのシンゲン、ヤマニンセラフィム産駒で
菊花賞、天皇賞春を人気薄で好走したナムラクレセントがいます。
SS系以外では、開催後半で重めの馬場のマイルCSを勝った
エーシンフォワード、京王杯SCを勝ったスズカコーズウェイは
ともにストームバード系です。中山金杯や小倉の重賞で好走した
アサカディフィートは豪快な捲り脚が得意でした。
ダートでは、エルコンドルパサー産駒のアロンダイトが東京ダート
2100mで実施されたジャパンカップダートを制しています。
他ではSS直仔のリミットレスビッド、クワイエットデイ、
タイキシャトル産駒でJBCスプリントを勝ったサマーウインド、
ユニコーンSを勝ったユビキタスはミスプロ系×ミスプロ系でした。
全般的にみると、SS系とは相性が良く(まあ大抵の牝系は良いのですが)
ストームバード系、タイキシャトル、ミスプロ系などダートっぽい
前向きな気性の血統とも良さそう。
06-11年の芝重賞で16号族は32勝していますが、そのうち牝馬が15勝と
ほぼ半数を占めています。このことからも気性の前向きさ、激しさが
あったほうが良いのだと思います。
キングマンボ系や持久力型血統の影響が強い牡馬では、長い距離や
重い馬場向きになって、脚質も捲りなどの強引な競馬が合いそうです。
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皐月賞を勝ったのは16号族のゴールドシップでした。
ゴールドシップは、牝系を辿っていくと戦前に
アメリカから輸入されたいわゆる下総御料牧場の
基礎牝馬の1頭、星旗に辿り着きます。
母名のポイントフラッグの由来もそこにあるのでしょう。
昭和のステイヤーの時代を生き抜いた血統が、現代の
スピード競馬に対応し、社台グループの良血を完封した
様は圧巻でした。馬場も味方しましたし、鞍上も好騎乗
でしたが。
16号族は高柳氏の分類では地力系に属していたと思います。
大舞台に強く地力がある一方、じりっぽさもあり、高速馬場や
ドスローの瞬発力勝負では切れ負けするイメージです。
特に牡馬はじりっぽさが目立ちます。牝馬はその気性からか
ブエナビスタのように切れる馬はいますが。
なので、ゴールドシップについては戦前から、スローの
決め手勝負に対応して完勝した共同通信杯の内容を高く
評価しました。不向きな競馬に対応できたのは奥が深い
証しです。
16号族の成績が良いのは、オーバーシードの小倉芝2000mや、
1年を通してオーバーシードで行われる京都芝1200m、1600m外、
1800mなどです。福島の芝1800mもいいですね。
特に開催後半の馬場が荒れだした頃に強い印象があります。
先週の競馬では、ゴールドシップの他、日曜日福島メイン
レースで2着に来たロイヤルダリアがそうで、長丁場のレースを
捲ってゴール前までしぶとく迫りました。この時期の福島は
時計がかかるので合いますね。
また、日曜日阪神最終レースのダート2000mで3着に来た
サクラキングオーもそうで、前走は道悪馬場のダート1800mで
スピード負けしましたが、距離延長、良馬場に変わって持ち味が
活かせたように思います。
東京、京都に開催が変わります。開幕週の速い馬場になると
あまり合いませんが、芝が長めで時計がかかるようなら
16号族にも注意が必要でしょうか。
明日は代表馬について書くつもりでおります。
では。
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